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【特集】 「脂肪毒性」に見る沖縄

肥満から心筋梗塞へ

米国留学時代、肥満・糖尿病による心臓病の多さに衝撃を受け、欧米化型の食生活が進んだ沖縄でも心臓病が増えると考え、10年前から腹囲の測定を含む心臓病のスクリーニングを開始した。
その結果、糖尿病になる前でも肥満によって、心筋梗塞を発症することをつきとめ、例えば、一過性に心臓発作を起こす「冠状動脈攣縮(れんしゅく)性狭心症」が肥満を基盤とする危険因子の重積(現在のメタボリックシンドローム)が原因となることを明らかにした。結局、肥満のある人すべて悪いのでなく、インスリンの効きが悪い「インスリン抵抗性」を有する肥満が問題で、ほとんどの場合、肝臓や筋肉に脂肪がたまった状態。島袋講師は、これを「脂肪毒性」という言葉で説明する。
内臓脂肪にたまった脂肪は、脂肪酸として血液に大量に放出され、肝臓・筋肉でインスリン抵抗性を起こし、膵臓ではインスリン分泌も障害する。これらが肥満を原因とする糖尿病、心筋梗塞発症に深く関係する。

琉球大学医学部講師
島袋 充生氏

腹囲径基準には妥当性も

沖縄では、15年前から脳梗塞と心筋梗塞の比率が1対1と欧米型に近い。全摂取エネルギーに占める脂肪の割合は、60年前から一貫して全国平均より5~6%高く、メタボの頻度も、男性(40歳以上)では30%前後あり、特に30歳代、40歳代の割合が全国平均を大きく上回っている。

腹囲径では、現在男性85センチ以上が平成18年度で67.4%(全国平均55.8%)、女性910センチ以上が35.1%(同22%)。メタボの診断基準について、島袋講師は「男性と女性とでは何を目的とするかで基準値が変わる。例えば、糖尿病を防ぐ目的ならば女性90センチでなく、80あるいは75センチがいいかもしれない。一方、心筋梗塞を効率よく予防するには、90センチで十分かもしれない。メタボの診断基準には、それぞれ妥当性がある」と語っている。(平成20年10月23日)
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